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闇の中に見えたもの

<光市母子殺害>無期懲役を破棄、審理差し戻し 最高裁

 山口県光市で99年に起きた母子殺害事件で、殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(25)の上告審で、最高裁第3小法廷は20日、死刑を求めた検察側の上告を認め、広島高裁の無期懲役判決を破棄、審理を高裁に差し戻した。差し戻し後に死刑が言い渡される公算が出てきた。
(毎日新聞) - 6月20日15時25分更新


本村さんの無念さは、例え無期懲役の判決が死刑に覆ろうとも癒される事は決してありません。
しかし何度となく現実の判決に虚しさを覚えつつも、決してあきらめることなく今日まで戦い続けた彼の姿。
女性を、子どもを、守り抜く事こそが男なんだという無言の語り掛けが、彼のおとなしげな風貌から見えてくるようです。

まだ現実に死刑判決が下されたわけではなく、その公算が高くなったという段階ではあります。
しかしこの7年間の失意の闇の中に、ようやく一筋の光明が見えてきたのではないでしょうか・・・。本村さんにとって本当に気が遠くなるほどの時間だったと思います。

尋常ならざるこの事件は、精神的に未成熟な未成年の犯罪とするには余りにも残酷かつむごいもの。

犯罪。その背景は千差万別です。
中には同情を禁じえない犯罪もあります。
しかし、この事件ばかりはどこをどう考えてみても許せない。
人の心を持つ者の所業とは思えないんです。

通常はここまで思い入れる事はないのですが、加害者をここまで許しがたいと思う犯罪もまた稀。
そして僕と同じ思いを抱いている方も多いのではないでしょうか。

過ぎた時間、亡き奥さま、お嬢さん・・・。全て戻る事はありません。
そしてその犯罪に対してどんな判決が下ろうとも、その苦しみと憎しみだけは残された本村さんの心から決して風化することはないのです。
by kazz1125 | 2006-06-20 15:51 | 時事


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