初恋


まだあげ初めし前髪の 
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の 
花ある君と思いけり

やさしく白き手をのべて 
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に 
人こひ初めしはじめなり

わがこゝろなきためいきの 
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を 
君が情に酌みしかな

林檎畑の樹の下に 
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと 
問いたまふこそこひしけれ
  若菜集より 初恋 1897年 島崎藤村 


島崎藤村が「初恋」を初めて発表したのが明治29年10月30日だった事から、長野県・小諸市の藤村ゆかりの中棚荘というお宿が今日を初恋の日と定めたそうです。



この季節・・・何となく人恋しくなるのはどうしてでしょう。
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by kazz1125 | 2007-10-30 20:44 | 言の葉


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