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秋葉原殺傷 大丈夫や!…惨劇の中、応急処置 徳島の医師

 「亡くなった方の顔が浮かぶ。あの場でやれる限りのことはやったが……」。東京・秋葉原で8日、7人が殺害された事件で、偶然現場に居合わせた徳島市佐古一番町、産婦人科医、西條良香(よしか)さん(39)は惨状の中、被害者の応急処置を続けた。「夢じゃないのか」という思いはしばらく消えなかった。事件から1週間を迎える15日、改めて秋葉原を訪れ献花をするつもりだ。

 研究会出席のために上京していた西條さんは、楽器を買うために友人と秋葉原に立ち寄った。渋谷に向かおうと友人のオートバイに乗ってすぐ、後ろを振り返りながら逃げてくる大勢の人が視界に飛び込んできた。「何かのイベントか」。現場の大通りに入った瞬間、エンジンが焼けるような、異臭を感じた。血のにおいか。倒れている人が見える。救急車を呼ぶ声や負傷者を励ます声が聞こえる。騒然としている。「ドクター居ませんか?」。その声に体が反応した。

 胸の上にタイヤ痕がある人。血の海に沈む人。背中を刺されてうつぶせに倒れながら、どこかに連絡しようと携帯電話を手にする人……。西條さんは「緊急時に専門科医が来るまでのつなぎができる医者になろう」と応急処置などを学んできた。研修医時代などには救急医療の経験もある。医療器具がない状態で販促用のタオルなどを使いながら、指示や処置をしていった。

 負傷者が多く、一人一人に多くの時間が割けない。腹を負傷した女性に「ごめんな。もっと診たいけど、もっと重傷な方もいる。必ず戻ってくるから待っていてくれるか」と呼びかけた。「はい、大丈夫です」。笑顔でうなずいてくれた。

 犠牲者の大学生、武藤舞さん(21)も処置した。まだ意識があり、誰かの名前を呼び続けていた。武藤さんの知人に「ずっとこの子の名前呼んでおけ! 大丈夫やから信じろ!」。励ましながら救急車で処置し、送り出した。「帰ってニュースで見たら、亡くなっていました」。沈痛な面持ちで打ち明ける。

 周囲の店員や通行人らが、負傷者の処置を手伝ってくれた。一方、救助を手伝わないで負傷者をのぞき込んだりするだけの人も。「殴ろうかと思った。最悪です」と憤る。もちろん加藤智大容疑者(25)には怒りを抑えきれない。「世の中が嫌になったからといって人を巻き込むなと言いたい」

 8人ほど処置したところで搬送が終わり、現場を離れた。徳島に帰るため羽田空港へ。「夢では」と思った。自分の靴が血で光っているのに気付いた。靴底は真っ赤で、ズボンにも血痕が。空港内で事件のニュースが流れた。「ああ、現実なんだ」と思い知らされた。

 次の日曜、秋葉原に行くつもりだ。「現場に花でも持って行かないと。やれることを100%できたかどうか、ずっと悩み続けるんでしょうね」と話す。 6月11日 毎日新聞


涙が出てきます。

必死になって、何にも無い中でただただ助けたい一心で応急処置されたのでしょう。

出来うる事なら、私も人としてこうありたい・・・。

本当に頭が下がります。
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by kazz1125 | 2008-06-11 14:01 | 雑感 | Comments(6)
Commented by まっさ at 2008-06-11 19:43 x
こんにちは。

自分にしか見えてない身勝手でいい加減な現実逃避によって、
多くの人達の未来が寸断されました。
怒り以外の何の感情も湧きません。
それでも僕らには現実を生きるしかなくて、
それでも明日を信じるしかない。
報道をテレビで観た僕は、現場をビニールシートで
警察が覆う様に携帯電話をかざす人だかりを目にして不快になりました。
よくもそんなことが出来るものだ。
加害者の狂気に似た感情は、人だかりの中に介在している気がしました。

それでも、遭遇された人達の中には、必死で助けようと尽力された姿が
あったのは尊い。
もし自分が遭遇したら、足がすくんで何も出来ないかもしれない。…
Commented by seechan2525 at 2008-06-11 21:04
シー坊です。
恐ろしい事です。悲しい事です。
一人の身勝手で独りよがりの犯行の結果が、この無差別大量殺人だなんて・・・
無関係の人達の無我夢中の善意が唯一、人間をまだ信じられる証となるかもしれませんね。
上記の徳島のお医者さんは、武藤さんの連れの方に「大丈夫だ」と言った事に、深く後悔をなさっているようですね。善意での励ましだったのでしょうが・・・この件で実際傷ついた方ばかりでなく、このお医者様のようにトラウマになってしまった人達が少しでも早く回復なさる事を祈るばかりです。
。。。にしても、ばかやろー!ざけんな、身勝手男!ですね。。。
Commented by kazz1125 at 2008-06-12 18:29
まっささん、こんばんは。

>加害者の狂気に似た感情は、人だかりの中に介在している気がしました
仰るとおりですね・・・。
いつからそんな世の中になっちゃったんでしょう。
人の温かみとか優しさとか・・・そういったものがどんどんと無くなる一方で、利己的で冷酷で・・・人の持ってるものすごく嫌な側面が我が物顔で跋扈している。
こんな世の中で良い訳が無いです。

何かしなくちゃ・・・って思うんですがねぇ・・・。
Commented by kazz1125 at 2008-06-12 18:36
シー坊さん、こんばんは。

西條さんの言葉は決して間違ってはいなかった・・・。
あの場に居合わせたら、そうしか言い様が無かったはずですもの。

ここには「人の心」が確かにありました。
しかしながら犯行は人の心を失っていたが故。

阿鼻叫喚の秋葉原に垣間見えた両極端な人間像は今の世間のある意味象徴にも思えてなりません。

心を育てる・・・何よりも一番大切なことが蔑ろにされていた結果だとワタシは思っています。
Commented by miu at 2008-06-12 19:08 x
こういった事件や災害時に、医師でなくても自然と人命救助している方を見ると涙が出そうになり、本当に頭が下がります。
でも今回、場所柄と言えば失礼に当るかもしれませんが、カメラや携帯を構えた野次馬の多かったこと!!!
次々にネットにアップされていたと聞いて、なんだか情けなくなりました。
この違いはどこから生まれるんでしょうかね…。
Commented by kazz1125 at 2008-06-15 00:24
miuさん、レス遅くなってごめんなさい。
あの無責任さの象徴のような「野次馬」。
今もニュース映像のそこかしこに映っているのを見るにつけ、腹立ちを禁じえません。

本当ですよね・・・。
人間性の分岐点はどこで生まれてくるんだろう・・・。
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